3年ぶり7度目出場の藤枝明誠が、初戦を快勝突破した。2年連続16度目出場の国学院久我山(東京)に95-70。慣れない会場に戸惑うスタートとなったが、一時は44点差までリードを広げた。26日に同所で行われる桜丘(愛知)との3回戦に向け、弾みをつけた。【倉橋徹也】

藤枝明誠が、大舞台で好発進した。前半を49-29で折り返すと、第3クオーター(Q)では一挙36得点。SG霜越洸太朗(3年)が同Qで2連続3点シュートを含み5本をリングに沈め、チームを勢いづけた。チーム最多21得点。前半こそコート感覚がつかめず広い会場に声の通りも悪くて戸惑ったが、連係プレーを含めタイムアウトにチームメートと修正点を確認。会場に慣れた3Qでは「迷わず打てた」と笑顔を見せた。

4強入りした今夏の全国総体(インハイ)後に加わった留学生ビッグマン、208センチセンターのボヌ・ロードプリンス・チノンソ(1年)が攻守でこぼれ球を奪い、相手を封じた。終わってみれば、19リバウンド16得点のダブルダブル。第3Qの残り7分で、相手との接触による右手首の痛みでベンチに下がったが、試合の流れを決定づけるプレーで全国デビューを果たした。

試合を終えた金本鷹(よう)監督(32)は「前半からリバウンドでリズムをつくりたかったが、できなかった」と冷静に評価。相手に、キレのある鋭いドライブが強みのPG谷俊太朗(3年)を警戒され、「霜越に対する寄せも早かった」と振り返った。3回戦では5年連続9度目出場の桜丘と対する。指揮官は「次戦で同じことをやっていたら負けてしまう」と話し、「しっかり修正して臨みたい」と気を引き締めた。全国制覇を目標に掲げるチームの戦いは始まったばかり。次戦でも堅守速攻を貫くつもりだ。

◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送

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