静岡県勢2チームが姿を消した。2年ぶり14度目出場の男子・聖隷クリストファーが、1-2で開智(和歌山)に初戦敗退した。10年連続15度目出場の女子・富士見は、新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、大会実施要項にのっとり出場を辞退。対戦相手の松山東雲(愛媛)が不戦勝となった。

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聖隷クリストファーが競り負けた。1-1で迎えた最終第3セットは中盤まで10-13と接戦も、スピードのある相手の攻撃に最後まで主導権を握られ、15-25で屈した。田川明浩監督(55)は「相手の速いテンポにやられた。今日はレシーブできなかったことが敗因の1つ」と振り返った。

エースのOH小野駿太主将(2年)が躍動するも勝利には届かなかった。アタックでチーム最多の19得点。第2セットでは3本連続でサービスエースを決めてチームに勢いをつけた。「支えてくれた方に勝利を届けられず悔しい。自分の技術不足です」と唇をかんだ。コンビを組んだ3年生セッター・錦織陽綺(はるき)は「終盤のトス回しに工夫が足りなかった。残念」と悔しさをにじませた。最後の「春高」を終えて「今まで経験したことのない、気迫に満ちた特別な場所でした。来年こそ結果が残せるよう頑張って欲しい」と初戦突破を後輩に託した。

大会登録メンバー8人が残る新チームについて指揮官は「ブロックとレシーブに磨きをかけていく。そして小野には相手ブロックに関係なく、決めきれる真のエースになって欲しい」と期待を寄せた。小野は「3年生に支えられてここまで来た。新チームでは自分が支えて引っ張っていきたい」と来年のリベンジに意欲を示した。【山口昌久】

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