女子テニス元世界ランキング1位の大坂なおみ(25)が12日、妊娠を公表した。自身のSNSで、エコー画像の写真と共に英語と日本語のメッセージを投稿した。「2024年の全豪には出場します」と、母として競技を続けることも宣言した。

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2008年の北京五輪の柔道女子48キロ級で銅メダルを獲得した谷亮子のように女性アスリートが出産後も競技を続けて、世界トップで活躍するケースは決して珍しいことではない。

1964年東京五輪の体操女子団体総合で銅メダルを獲得した日本女子は6人の代表選手のうち4人がミセス。その中でエース格だった池田敬子(当時30)と小野清子(同28)はともに2児の母だった。

54年ローマ世界選手権の平均台で日本女子初の金メダルを獲得した実績を誇る池田は、3大会連続出場となった東京五輪当時、3歳と1歳の2人の男児の母親だった。

60年ローマ大会に続く五輪2大会連続出場の小野清子は、あの“小野に鉄棒”の異名を取った小野喬と夫婦そろって東京五輪に出場。3歳の長女と1歳の長男がいた。特に長男は五輪開幕1年2カ月前の63年8月に出産。代表2次選考会は9位と低迷したが、代表最終選考会で6人中3番目に入った。

64年東京五輪の団体総合銅メダルは、今も五輪の日本女子体操の最高成績。池田はその後、日本体操協会副会長などを務め、02年に日本女子初の国際体操殿堂入り。小野は86年の参院選で初当選し、通算3期18年間議員を務め、日本オリンピック委員会副会長などを歴任した。(敬称略)