野辺地・亀田朝陽(あさひ、2年)が距離男子10キロクラシカルで3位入賞し、青森勢が今大会初めて表彰台に上がった。入学から「優勝」を目標に掲げ、昨年は1年生で9位入賞。1年間でさらに強くした「誰にも負けない精神力」を発揮し、全国に存在感を示した。同フリー10位の秋田北鷹・藤本孝輔(2年)は、秋田勢最高の4位となり、2種目で入賞を決めた。

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今大会初のレースから2日後、亀田が大幅に順位を上げた。8日のフリーは38位と振るわなかったが「板が滑っていて、けっこうスピードに乗って行けた」。手応えを感じつつ、1周目は体力を温存。2周目は序盤から中盤にかけて続く、長い上り坂でペースを上げた。「他の選手と比べてもよく動いたと思う。板がスピードに乗って、休むところは休んだ。カーブはしっかりすることを意識した」と振り返った。

最後の直線を駆け抜け、電光掲示板の3位に亀田の名前が表示された。目標にしていた優勝を逃し「(掲示板を)見た瞬間は悔しかったですけど、(順位は)キープしてくれ」と神に祈った。その願いが届いたのか、その後も順位が変わることはなく3位入賞。自分と同じ1年で全国入賞を果たした秋田北鷹・藤本ら同世代に競り勝ち「(藤本には)いつもレースで30秒、40秒差で負けていた。インターハイで勝てたことは素直にうれしい」と笑顔を見せた。

表彰台に立った勢いそのまま、今日11日は、3年生3人とともに距離40キロリレーに挑む。4人は野辺地中時代からのリレーメンバー。昨年は1、2年生として10位に入賞しており、今年はさらに上位を目指す。メンバーただ一人の2年生は「今年が最後になると思うので、表彰台を目指します。自分は任された走順を意識して頑張りたい」。ベストの走りを見せ、先輩と一緒に笑って、今大会を締めくくる。【相沢孔志】

■“修正力”4位入賞

秋田北鷹・藤本が“修正力”で4位入賞した。8日の10キロフリーでは、全長5キロ2周の1周目に体力を消耗し、2周目に失速。「ギリギリ入賞」の悔しい10位から、この日は2周目に勝負を仕掛け「最大限の力を発揮できた」。今日11日の40キロリレーの目標はもちろん優勝。「どんな順位で(バトンが)来ても、優勝できるような順位で次の走者に渡したい」と力を込めた。