リーグ5位の東レがホーム最終戦を勝利で飾った。JT広島に3-1で快勝。

第1戦(1●3)でのリベンジを果たし、10日に亡くなったセッター藤井直伸さん(享年31)に白星を届けた。この日の勝利で3位パナソニック、4位堺と勝利数で並んで「ファイナル4」進出の行方は、来週の最終節(WD名古屋戦)に持ち越された。

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10日に胃がんで他界した藤井さんを悼んで、第1戦に続き、全員が背番号「21」のユニホームを着て試合前の練習に臨んだ。さらに試合では左腕に喪章をつけてプレーした。会場にはメモリアルコーナーも設けられ、ユニホームや等身大パネルを展示。モニターには過去の雄姿が映し出され、別れを惜しんだ。千葉県から訪れた会社員の岡村美穂さんは「藤井さんと同じ石巻出身。ずっと応援していたので非常に残念です」と唇をかんだ。岐阜県の会社員・宮代あきよさんは「藤井さんへの気持ちが、選手のプレーで伝わってきた」と実感を込めた。

宮城・古川工高から順天堂大を経て2014年に東レ入り。17年から日本代表に選ばれセッターとして活躍した。峯村雄大主将(28)は「藤井さんが言っていた、試合を楽しむことを意識して今後も頑張りたい」と決意を新たにした。