新潟アルビレックスBBが今季初の連勝を決めた。レバンガ北海道に85-77で競り勝った。70-71と1点リードされた第4クオーター(Q)の残り3分45秒、SG遠藤善(24)が逆転のジャンプシュート。ファウルをもらってフリースローも決め、2点差にした。この後、PFケヴェ・アルマ(23)が5連続得点で試合の流れを決定づけた。今季残り13試合。新潟は全体24位と最下位で、下位2チームが対象のB2降格圏に沈んだままだが、全体22位の残留圏内の滋賀が敗れたため、ゲーム差は3から2に縮まった。

遠藤がこぶしを握り締めた。速攻からリング下に走り込み、体をひねりながらのジャンプショット。ボールが納まると同時にバスケットカウントを告げる笛。「大事な場面で決められて良かった」。歓声とハリセンをたたく音が響く中、普段のポーカーフェースを少し緩めた。

第4Qの残り3分45秒、、70-71と1点ビハインドの場面だった。遠藤の得点で73-71とリードを奪った。第4Qはそこまでも1点差の攻防が続いていた。残り4分45秒の1点を追う場面でも一時逆転となる3点シュートを決めた。この試合の自身の得点は6。第3Qまで放ったシュートはわずか3本で無得点だったが、第4Q、試合の流れを決める終盤の1分間に力を集約させた。

1日の1戦目は3本の3点シュートを含む15得点で92-81の勝利に貢献。その分、この日は厳しいマークに遭った。ただ、焦りはなかった。「シュートを打てるタイミングがなかったが、第4クオーター、最後の最後で打てた」。慌てずに待ち、きたチャンスで確実にゲット。逆転のショットを「外れたかな、とも思ったが、足を使えて打っていたので入った」と振り返る。シーソーゲームの熱戦の中でも冷静さは欠かなかった。

コナー・ヘンリー監督(59)は「自分たちのプレーをいろいろな面でコントロールできた」と今季初の連勝を喜ぶ。遠藤と、この日チーム最多28得点を挙げたアルマもベンチスタート。全員でつかんだ2つの白星だ。次節(5日)は中2日で全体順位23位の富山グラウジーズとアウェーで対戦。「今日のことは忘れてここから3連勝、4連勝しなければならない」。残り13試合。降格圏脱出へ、遠藤は次節を見据えた。【斎藤慎一郎】

○…アルマがチーム最多の28得点を挙げた。遠藤の得点で73-71とリードした直後にインサイドと、3点シュートで連続5得点。第4Qだけで13得点を奪った。「第4クオーターもハードにプレーすることを考えていた。勝敗につながったのは全員で同じことをやり続けた結果」と話した。次節富山戦にも「自分たちが正しくプレーすれば勝てる」と自信をのぞかせた。