バスケットボール女子Wリーグの名門シャンソン化粧品を退団した元日本代表の藤岡麻菜美(29)が20日、自身のSNSを更新し、前所属先に反論した。

自身を含む7選手らが退団した経緯などに関するシャンソン側の発表内容について「一部事実と異なる部分」や「記載されていない事実関係」があると投稿。文末には「退団者一同代表」とも記した。この投稿を受け、東京五輪日本代表主将の高田真希ら他チームの選手も反応した。

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沈黙を続けていた退団選手が、ついに情報を発信した。藤岡は自身のインスタグラムとツイッターを更新。シャンソンの2度の発表内容について「一部事実と異なる部分があり、記載されていない事実関係もある」などと反論した。Wリーグによる調査に対しては録音データなどを提出したことも明かした。

今回の件については「スポーツ法務に詳しい弁護士」に相談しているという。「たくさんの方のご声援とサポートのおかげで、退団した選手は皆、少しずつ前を向いて進んでおります」と感謝した

シャンソンは藤岡ら7選手と李玉慈監督の退団を発表した2月22日、理由は「方向性の違い」によるものとリリースに記載。また4月11日には、退団選手のうち1人がチームメートに行き過ぎた言動を取ったことで「就業規則に則って何らかのペナルティーになる可能性があることを伝えた」と公表していた。

藤岡の投稿にシャンソン以外の選手も反応。東京五輪代表主将で今季リーグMVPの高田(デンソー)は当該ツイートを引用し、「何か起きたり疑問がある度に女子にも選手会があったらいいのかなと思う事がありました」とつづった。

同じく東京五輪代表の馬瓜エブリンは「これで問題の神髄がわかったと思います」とツイート。「みんな真実話せないのは、話したら守ってくれる人がいないから」などと立て続けに投稿した。

Wリーグはこの日、コンプライアンス委員会の弁護士らによる当該選手への聞き取りが完了したと公表。そのうえでさらなる調査が必要として、他の関係者を対象とした2次調査を進めていくことを明らかにした。調査完了時期は未定。

シャンソン化粧品はリーグ優勝16度の名門。日刊スポーツの取材で、退団選手の一部は球団幹部によるパワーハラスメント被害を主張していたことが判明した。本紙報道を受けてシャンソン側は「事実とその背景において異なる」としていた。