宇都宮ブレックスが、今季わずか6敗の千葉ジェッツを、あと1歩のところまで追い詰めた。

61-73と12点ビハインドで迎えた第4クオーター(Q)。比江島慎(32)が連続して3点シュートを決めると、明らかに空気が変わった。栃木県内での開催試合では史上最多となる5417人の大観衆が、反撃を後押しする。残り5分11秒、グラント・ジェレット(29)のバスケットカウントで77-78と1点差にすると、盛り上がりは最高潮に達した。

残り2分37秒、高島紳司(22)の3点シュートで再び1点差に詰めたが1歩及ばず、3点差の敗戦。それでも、大差で敗れた今季の過去3試合(天皇杯準決勝含む)と違い、東地区をぶっちぎりで制した千葉を最後まで苦しめた。

3試合連続で先発し、今季自身最多の12得点をマークした高島は「4Q前に、まだまだいけるとチーム内で話をしていた」と振り返る。佐々宜央(さっさ・のりお)ヘッドコーチ(38)は「千葉さんから1勝して、今年取り組んできたことの成果を出したかったが、残念」と悔しがった。

7日はリーグ最終戦。CS進出の望みは絶たれているが、今度こそ千葉に勝ち、昨季王者として意地は見せたい。試合終了間際、超ロングの3点シュートを決めた鵤誠司(29)は「多くのファンの方々に、最後まで頑張る姿勢を見せたい。バスケットを楽しむ姿を見せたい」と話した。