微妙なラスト1プレーの攻防が明暗を分けた。18-24と東京サントリーサンゴリアス(東京SG)が6点を追う後半46分、左サイドでラインアウトからモールを形成。守るクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(東京ベイ)を押し込み、最後はインゴールに流れ込んだ。
トライが認められれば1点差。ゴールキックが決まれば劇的な逆転勝利となる展開。主審の滑川剛人レフェリーはTMO(ビデオ判定)を選択し、何度もスロー映像を流し、時にはグランディングに関わる部分を拡大してストップをかけながら難しい判定に入った。
判断に要したのは約5分。最後はノートライと判定し、試合終了の笛が鳴った。公式記録には「グラウンディング確認できず」と記された。
試合後、両チームの選手、首脳陣からはレフェリーへリスペクトを持った発言が続いた。
滑川レフェリーから「ノートライ」と判定を聞いた東京SGの日本代表SH流大(30)は、自身の位置からはボールを置いたことを確認したと口にしつつ「カメラに映っていなかった。そういうルール。レフェリーの判断が正しいと思います」と冷静な口調で言った。
TMOが1試合で6度使われたことに対しても、田中澄憲監督(47)が「セミファイナルで一発勝負。レフェリーもプレッシャーになって、より正確な判定を求められる。スローモーションでそうだったら、そうじゃないかなと思います」と振り返った。
勝利した東京ベイも同様だった。
フラン・ルディケ・ヘッドコーチ(55)は「レフェリーは自分たち(チーム)がコントロールできない。最後も正しいコールをされたと思う」ときっぱり。
CTB立川理道主将(33)は1試合を振り返り「レフェリーに関してはすごく納得している。そこまでネガティブにも、ポジティブにも思っていないです。(審判は)お互いのフェアなところにいる人。昨日の試合(埼玉-横浜)も今日の試合もTMOがかなり多かったが、自分たちのコントロール外。しっかりと受け入れ(判定で試合が止まる間に)次に何しないといけないのかを明確にする(のが大事)」と選手目線で思いを口にした。【松本航】


