バスケットボール男子ワールドカップ(W杯)日本代表候補のテーブス海(かい、24)が、B1アルバルク東京に移籍することが29日、日刊スポーツの取材で分かった。先月17日、2部(B2)降格となった滋賀レイクスとの契約を双方合意の上で解除することが発表されていた。

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人気と実力を兼ね備えた大型司令塔が、名門チームでさらなる成長を目指すことを決めた。強豪アルバルクへ移るテーブスは現在、W杯日本代表入りを目指して都内で強化合宿に参加中。5季ぶりの王座奪還を目指すA東京にとって、大きな戦力となる。

身長188センチのポイントガードで、身体能力の高さに加えてスピードも持ち味のひとつ。B1宇都宮ブレックスに所属した20-21年シーズンにはBリーグの最優秀新人賞を受賞。滋賀に移った今季は48試合すべてに先発出場し、1試合平均12・4得点、同6・9アシストをマークした。その攻撃力は、国内トップリーグで経験を重ねるごとに向上しつつある。

滋賀との契約解除が発表された際にテーブスは、「最後の最後までブースター(ファン)の皆様と一緒に戦った経験は、何ごとにも代えがたい僕の大事な財産」とコメントした。多くの支えに感謝しながら、新天地でさらなる高みを目指していく。

Bリーグ主催のバレンタイン企画「モテ男ナンバーワン決定戦」で1位に輝いたこともある人気選手。成長を続けるBリーグは今季も有力選手の流動化が顕著だ。A東京は25年秋、お台場に新アリーナを開業予定。爽やかな風貌と鮮やかなプレーで人気を集めるテーブスが、名門チームの新たな看板選手となる。

◆テーブス海(かい) 1998年(平10)9月17日生まれ、兵庫県出身。東京・東洋大京北高2年時に渡米。その後、大学最高峰リーグ全米体育協会(NCAA)1部のノースカロライナ大ウィルミントン校を経て、20年1月にB1宇都宮に入団。20-21年シーズンには最優秀新人賞に選出された。22-23年シーズンはB1滋賀でプレー。カナダ出身の父BTテーブスは、Wリーグ富士通レッドウェーブ監督。身長188センチ、体重85キロ

◆アルバルク東京 トヨタ自動車男子バスケットボール部として1948(昭和23)年創設。日本代表の主力だった折茂武彦や、現男子日本代表監督のトム・ホーバスなど、数々の名選手を輩出してきた。現チーム名は“電撃”を意味するアラビア語をもとに英文字表記したもので、「勝利を運ぶ箱船」いう意味も持ち合わせている。18-19年にBリーグ初の連覇達成。