スノーボード女子パラレル大回転の三木つばき(浜松いわた信用金庫)が「ひねり」をテーマに、12月から始まるW杯での優勝を狙う。
2月の世界選手権で同種目で日本勢初の金メダルをつかんだ20歳は12日、在学中の日体大(東京・世田谷区)で練習を公開。「W杯ツアーで最低でも2度の優勝、3度の表彰台入り」の目標へ、今季から新たなフォームへ力を入れていると明かした。
22年北京オリンピック(五輪)の翌シーズンとなった昨季は、身長173センチの恵まれた体格を生かし、かかと重心のバックサイドターンを武器に世界の頂点に立った。
「普段は滑っているところをお見せできない方にも(テレビ中継などで)見ていただくことができた」と喜びが込み上げたが、「大会に出場していない強い選手もいる」と冷静に受け止めた。昨季のW杯ツアーの最高成績は3位。「世界選手権の優勝を取り上げてもらっているが、W杯の結果は納得していない」と満足はいかなかった。
スノーボードのパラレル大回転は、旗門の設置されたコースを滑り降りる種目。ターンでの動きが重要となる。さらなる飛躍を求め、18年平昌五輪でアルペンスキーとスノーボードの2種目で金メダルを獲得したエステル・レデツカ(28=チェコ)にヒントを得て、体のひねりに意識を向け始めた。
「(昨季の)最後にW杯で2試合に出場されたレデツカ選手の動きを、トレーナーさんと見たときに『ひねっているね。やっぱりこういう風になっていかないと』と話をして。レデツカ選手は絞ったような体の使い方をして、それが加速につながっていました」
男子を含めても、ひねりを入れたフォームの選手は少ない。「ワンステップ上のこと」とその難しさを理解しながらも、目標達成のために変化を恐れなかった。体幹トレーニングや60キロのハイクリーンなどで土台を固め、「体の準備は整ってきている」と手応えを感じ始めている。
強さを追い求める日々。“最強の同級生”からも影響を受けた。女子レスリング53キロ級で122連勝中の藤波朱理(19)は日体大の同学年。同じ授業を受けており、一緒に「サラダバー」で食事をした時は「どうしたらそんなに勝ち続けられるの?」と尋ねた。
「『どうしたらいいんだろうね』って言っていて。答えは出なかったです」
そう笑って振り返るが、世界の第一線で戦う友人の姿は学びになる。
「勝つことが当たり前となる中でも勝っていくメンタルの強さは、普段の授業では良い意味で全く感じないんですけど、切り替えて頑張っているんだと思う。私も頑張りたいです」
三木は今月26日から欧州へ渡り、12月中旬にイタリアで開催されるW杯初戦へ向け、雪上練習を重ねていく。新フォームの習得と昨季以上の結果を狙う先に、2年半後の世界舞台を見据える。
「ミラノ五輪では優勝を目標にしています」
ブレることなく、突き進む。


