開志国際(新潟)は羽黒(山形)に101-71で快勝した。2年連続の8強入りを決め、大会連覇へあと3勝に迫った。登録15選手を全員投入してタイムをシェアしながら、得点もシェア。19分28秒プレーしたPG平良宗龍(2年)が両チーム日本人最多の20得点をマークした。27日の準々決勝は藤枝明誠(静岡)と対戦する。

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持ち前の3点シュートが決まらなければ、平良には迫力満点のドライブがある。第1クオーターの立ち上がり。放った3点シュートが3本連続で外れると、インサイドアタックに方向転換した。2-4で迎えた場面でファウルをもらいながらリング下に突進し、シュートを決めた。「シュートタッチが悪かったので、インサイドにアタックして点を取ることを意識した」。得点を決めると余分な力が抜けた。以後、3本の3点シュートが美しい弧を描いてリングに入った。

「3本しっかり決められて取りあえず、ひと安心というところです」と平良は話した。左足首の捻挫から完全復帰を果たしたのは今月4日。9月から1カ月に1回のペースで同じ箇所をひねり、「U18日清食品トップリーグ」での中部大第一戦(11月12日)でひねってからはリハビリに専念してきた。その間はウエートトレで、強固な体を作り上げた。登録メンバーの提出書類の体重は71キロだが、今は3キロ増えて74キロ。エースにはタイトなマークが必至だが、はね返すだけのフィジカルを備えた。

1年生だった今年2月にはB1リーグ琉球の特別指定選手になった。リーグ中断期と日程が一部重なり、B1リーグ戦に出場は22-23年シーズンのホーム名古屋D戦(3月15日)だけ。わずか26秒出場だったが、プロのコートを味わった。将来の夢は「高卒でプロ」。大学の4年間を経ずにBリーガーを目指しているだけに全国大会の1試合1試合が貴重なアピールの場にもなる。今日27日の準々決勝で対戦する藤枝明誠とは前回大会の準決勝で78-76の接戦を演じているだけに、平良は「相手のスコアラーを止めながら、いろいろなプレーでアタックしたい」と意気込んだ。【涌井幹雄】

◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送

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