ラグビーの全国大学選手権決勝は13日、東京・国立競技場で行われる。3連覇が懸かる帝京大はフッカー江良颯主将(4年)を中心とした自慢のFWで、明大が誇る「重戦車」攻略を誓った。

帝京大は決戦前日まで合言葉「ONE HEART(心ひとつ)」を貫いた。東京・日野市のクラブハウス。全部員約140人が集い、分析担当が制作した7分間の動画を見た。1年時からの写真が映し出され、ゆずの「栄光の架橋」が流れる。江良は歩みを思い返し「試合に出る23人だけじゃなく、最後に全員で勝って笑おう」と呼びかけた。

王者はぶれない。勝利への鍵を問われ、主将は「セットプレー、フィジカル。この2つは絶対に負けない」と即答した。前人未踏9連覇の黄金期前から、日本代表主将に成長した姫野和樹(トヨタ)ら歴代の先輩が築き上げた強みだ。準決勝では、明大が関西王者の京産大相手に8トライ。元代表で就任2季目の相馬朋和監督(46)は「スコアするだけの理由がある。攻撃の精度が増した」と相手を分析し「踏み込んでタックルするだけ。受けたら勝つのは到底無理」と説いた。

王者の立場だが、隙は消してきた。江良はチーム作りを進める過程で、W杯2大会連続出場のOB坂手淳史(埼玉)から「自分たちの代。『このチームをどれだけいいものにするか』を大切にしてほしい」と助言された。体を痛めて練習を抜けることもあった主将だが、相馬監督は「粘り強くなった。常に立ち続ける。チームが苦しい時、進むべき道を示すことができる」。先頭を歩む主将は誓う。

「勝って証明して『チャンピオン』と言える。自分たちの代で日本一になる」

重戦車を相手に回し、絶対に引かない。【松本航】