レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級でパリオリンピック(五輪)金メダルの文田健一郎(28)が4日、大阪市内で行われた所属先のミキハウスの合同取材会に出席し、現役続行の意向を表明した。休養をはさみ、来年1月からの再始動を目指す。

五輪を終えてからは一度もシューズを履いておらず、マットにも上がっていない。出場する大会も白紙の状態だが「レスリングをやめるつもりはない。この競技が大好きだし、まだまだ若い選手に負ける気もない」と競技への熱は変わらず、現役を続ける決断を下した。

今夏のパリ五輪で、競技を始めてからずっと掲げてきた五輪金メダル獲得を達成。銀メダルを獲得した前回の東京大会は「おめでとうと言われても『本当は金メダルを見せたかったし、見たかったでしょ』と思ってしまっていた」が、今回頂点に立ったことで周囲からの祝福を真正面から受け入れられた。

「金メダルを取って思ったのは、世界は変わらないけど、僕の世界の捉え方が変わった。自分が本当に目指してきた目標をかなえた上でおめでとうって言われるのって、こんなにすっと入ってくるんだ」と実感を込めた。

最大の目標を果たした今を「新しい人生が始まった」と表す文田は、自身の中のモチベーションの変化と向き合いながら、次の目標を模索する。再出発へ向けて、まずは計画中の家族旅行などでリフレッシュ。3カ月後から五輪金メダリストとしての新たな道を歩み始める。【竹本穂乃加】