「自宅でかんたんフィットネス」が連載100回目を迎えた。監修するパーソナルトレーナーの葉山もえみは「こんなに続くとは思いませんでした」。100種類のトレーニング・ストレッチを紹介するだけでも大変だが、読者層を意識して「あまり強度が高くなりすぎないように、道具を使わないでできるように、意識はしています」と、工夫を凝らしている。
「食べることが好き」な葉山がトレーナーを志したのは、「きれいに痩せたい」と通ったヨガ教室で、理想的な体形のインストラクターに出会ったのがきっかけだった。「キュッと上がった」丸く引き締まったお尻に、「私もこうなりたい」と目を奪われた。会話を重ねると、ヨガだけではなく、ジムでウエートトレに励んでいると知った。とはいえ当時は上京したばかり。「お金がない。だったらジムで働いてしまおう」と、まずは大手ジムにアルバイトで潜り込んだ。
だがすぐに、世間はコロナ禍に見舞われた。密は悪とされ、スポーツジムにも人が減った。しかし葉山はこれをプラスにとらえた。増えた空き時間で勉強に励み、資格を取得。パーソナルトレーニング専門のジムへの就職へとつなげた。同ジムではトレーナーとして経験を積み、計3年半が経ったころ、フリーへの道を決断した。
転身のために戦略的に準備したのがSNSだった。「どう集客したらいいんだろうと考えて。私インスタが好きだったので、これなら続けられるかなって」。ウェブ関係で働く知人から「ネット検索時のテクニック」などを学ぶと、4カ月でフォロワーが1万人を超えた。「グンって伸びたので、よし!(ジム所属を)やめようって」。安定を捨ててフリーの道へ踏み出した。
顧客は年代も性別もさまざま。ただすべてのトレーニング指導の根底にあるのは「健康に生きる」だ。60歳を超えた父は運動不足が理由で腰を痛めたが、ジムに通うようになり回復。母もパートで日々体を動かすアクティブさで、腹筋が割れているという。「もちろん筋肥大とかダイエットとか、それぞれ目的はあると思いますけど、根本は健康で長生きする、と。それがトレーニングを教えている私のテーマみたいなものです」。筋トレだけではなく、睡眠について学んだほか、ストレスリリーフスペシャリストの資格を取得し、メンタルケアでも顧客に還元している。
本来は「テンション低め」の人見知り。「(トレーニングの)空間を心地よくする雰囲気づくりは難しいなって思います」と話す。だがレギンスのお尻が破れた恥ずかしいエピソードも笑い話に変えながら、トレーニングは和やかに進む。「お客さまが目標達成したときや、『腰痛がなくなりました』とか『肩こりがなくなりました』とか、そういう変化が表れたときが一番うれしいです」。ひとりでも多くの人が、健康で楽しい日々を過ごせることを願っている。
◆葉山もえみ パーソナルトレーナー。京都府出身。大手スポーツジムでトレーナーを務め、22年6月にフリーに転身。トレーナーとして活動するかたわら、ファッションモデルなどもこなす。パーソナルトレーニング、オンラインパーソナルの問い合わせはオフィシャルHP(https://fitness-tokyo.jp/)、SNSで。






