安倍晋三首相は7日午後の参院予算委員会で、東京都が目指す2020年夏季五輪招致について「互いの友情を培うという五輪の目的にかなう大会にしたいと願っている」とアピールした。猪瀬直樹都知事が招致を争うイスタンブール(トルコ)を批判する趣旨の失言をした問題に関連して、民主党の鈴木寛氏の質問に答えた。

 首相は「日本人が大切にしている寛容の精神、謙虚さを見つめ直す中で招致を目指していきたい」とあらためて決意を表明。一部のデモでみられる排外主義をむき出しにする差別的表現などの「ヘイトスピーチ(憎悪発言)」に対しては「一部の国、民族を排除しようという言動があることは極めて残念だ」と強調した。

 予算委は首相と関係閣僚が出席して経済や雇用、社会保障を議題に集中審議を実施した。