秋田中央が24-14で秋田工の3連覇を阻み、3年ぶり11度目の花園出場を決めた。50メートルを5秒9で走るWTB佐藤亮吾(2年)が1トライを含む14得点を挙げ、逆転勝利に導いた。

前半13分に先制されても、秋田中央は冷静だった。同15分に佐藤亮が「サイドまで回して、僕が決めるのがセオリー」と得意の展開ラグビーに持ち込み、右隅にトライ。自ら難しい角度から同点ゴールも決めた。佐藤亮は同ロスタイムの勝ち越しPGなど、この日はキック5本を蹴って4本成功。元ニュージーランド代表の名選手ダン・カーター(36=神戸製鋼)にあこがれ、磨き上げたプレースキックの精度が光った。

終盤も息詰まる攻防。後半29分にモールを押し込まれて3点差に迫られ、ロスタイムにはPG失敗から反撃に遭ったがタックルでミスボールを誘い、SH吉田優馬主将(3年)がダメ押しトライを決めた。07年から県内では秋田工との2強時代を築き、花園出場はともに6回で分け合う。古谷和義監督(49)は「チームの目標が日本一。まだまだレベルは低いですが、出るなら日本一を目指して」と意気込んだ。【中島正好】