ラグビー・ヤマハ発動機前監督の清宮克幸氏(51)がこのほど、静岡市内で「明日を担うリーダーを育てるために~勝てる組織、勝てるリーダーの作り方~」をテーマに講演会を行った。最初に日本ハム内野手の長男幸太郎(19)に絡め、「清パパです」とあいさつ。客席を盛り上げた。

幼少時に育てていた鴨の世話をしないで、イタチに食べられたエピソードを披露。母親に「あんたのせいやで。あんたが責任を果たさないからや」と怒られた。この経験から、強い責任感が芽生えたという。「大人はある程度先が見えてたりするが、失敗すると分かっていてもやらせて分かる結果と、教えて分かる結果は全く違う」。選手にプレーを任せたり、部下に仕事を与えたりすることの必要性を強調した。

言葉の力も重要だと言う。早大では「アルティメット・クラッシュ」。サントリーでは「アライブ」。ヤマハ発動機では「ヤマハスタイル」。チームの指針となるスローガンを立て、方向性を定めた。「リーダーを育てる上で大切なのは自分で気づかせ、自立させること。そこに愛、情熱があり、組織を1つにする強い言葉を持つことが大事」と力説した。【大野祥一】