ロシアは休息日の17日、公認キャンプ地のさいたま市から都内へ移動した。

元ウェールズ代表のリン・ジョーンズ監督(55)は「死んだふり作戦」で開幕戦に臨む。同監督は来日してから格上の日本戦について「勝率は20%」と弱気な発言を続けてきた。しかし、これはメディアの情報操作の可能性もあり、2度目の大舞台へ向け、入念な準備を進めていた。

昨年8月に新監督に就任。同11月の日本戦は前半を22-10でリードしながら、後半にスタミナ切れで逆転負けを喫した。この敗戦を機にチームを改革。巨漢FWを前面に押し出すフィジカルが伝統で「ロシアンベアーズ」の愛称を持つが、それに加えてスタミナとスピード強化に重点を置いた。昨秋の登録メンバー23人から6人を変更しワールドカップ(W杯)メンバーを選出した。109キャップを誇るSOクシナリョフは「前回とは別チーム。今は日本を超えるスピードラグビーをしている。(動きが鈍いような)『ロシアンベアーズ』は変更する必要がある」と強調した。

11年大会は全敗で終え、今大会の目標は世界中が注目する開幕戦でのW杯初勝利だ。「過去最強」との評判もあり、走力も磨かれた不気味な熊が、日本の行く手に立ちはだかる。【峯岸佑樹】