高校の部準決勝で、札幌第一(北海道)が履正社(近畿・大阪)に2-7で敗れ、道勢11年ぶりの決勝進出を逃した。

 札幌第一は、05年に優勝した駒大苫小牧以来、道勢11年ぶり2度目の決勝進出はならなかった。身長180センチ以上の大型選手をそろえる近畿王者相手に先発した左腕、前田剛志投手(2年)は「相手の打力を考えて変化球を多めに投げたけど、変化球も真っすぐも使い物にならなかった」と、悔しがった。

 鋭い振りに、恐怖心がなかったと言えばウソになる。3回1死一、三塁で投前に転がったスクイズの処理を焦り、本塁へワンバウンドの悪送球。さらにピンチを広げ、この回4点を失った背番号10は「あの回は全部の球が甘く入ってしまった。(打球処理を)焦ったのが、悔やまれる」と肩を落とした。

 出場濃厚な来春のセンバツへ、攻守とも課題が浮き彫りになった。菊池雄人監督(44)は「投手の球速アップと守備の上達が必要。本気で日本一を目指せるよう、甲子園につなげていきたい」と前を向いた。