<高校野球・春季静岡県大会:興誠10-3東海大翔洋>◇4日◇草薙球場◇準決勝

 興誠が、東海大会出場を決めた。興誠は10-3の7回コールドで東海大翔洋を下し、優勝した64年以来44年ぶりに東海切符獲得。3回に4番柳将貴右翼手が3点二塁打を放てば、1番高井宏晃中堅手(ともに3年)も4回に右前適時打と、プロ注目コンビの活躍で3試合連続コールド勝ち。決勝は6日、草薙球場で行われる。

 興誠は重量打線が爆発し、3試合連続コールド勝ち。ド派手に44年ぶりの東海大会出場を決めた。プロ注目の強打者コンビが実力を発揮。高校通算17本塁打の4番柳は、3回裏2死満塁で中越えに走者一掃の3点二塁打。「甘く入った変化球を打てた。最近、ボールの見極めができるようになっていた」。課題だった選球眼を克服した一打に声を弾ませた。

 東海大翔洋中出身の1番高井も負けてはいない。3回裏に右犠飛で打点を挙げると、4回裏2死一、二塁では右前適時打。「チームのみんなが回してくれた。(相手4番の高橋)健が2本打っていたので、自分も打ちたかった」。ここまで打撃不振で打順降格も検討されていたが、一緒に全国準Vした中学時代のチームメートに触発され、鋭いスイングを取り戻した。

 興誠は最近、野球部OBの活躍がめざましい。男性アイドルグループ・羞恥心(しゅうちしん)の野久保直樹(26)は、ヒットチャートをにぎわす大ブレーク。日本ハム小田は、4月24日のオリックス戦でサヨナラ本塁打。冬に知人を通じて小田から950グラムの木製バットを譲り受けた柳は「東海では上位を狙いたい」と、先輩に負けぬ活躍を誓った。【斎藤直樹】