ソフトバンク打線が今季ワースト4安打で撃沈した。0-1の9回2死。最後は4番山川が右飛に倒れた。今季ここまで6戦全勝の西武に初黒星。完封負けで今季2度目の2連敗だ。小久保裕紀監督(52)は「少しと言うか。すごいピッチャーやん。すごいですよ。ルーキーでね。すごい。ほんと」。試合後、脱帽しきりだったのが相手先発の武内だった。

「やっぱり真っすぐの力。我々のクリーンアップをあれだけ打ち取るわけですから」。相手ドラフト1位左腕の前に沈黙。3番柳田が4の0、4番山川は3の0、5番近藤まで3の0に終わった。主軸3人がノーヒットは開幕28試合目で初めて。指揮官は「そのぐらいのピッチャーです。武内がすごかったです」。実力を認めるしかなかった。

くしくも武内は北九州市出身。幼少期からホークスファンクラブに入り、憧れの選手は柳田だったという。6回2死三塁、先制機の場面で柳田は空振り三振。フルカウントからの7球目、最後は120キロカーブにバットは空を切った。完全にタイミングをずらされ、打席内で片膝をつく。悔しそうな表情を浮かべ、雄たけびを上げるルーキー左腕へ視線を送った。「もう、どの球も素晴らしかった。タイミングもちょっと難しかった。次は打てるように頑張ります」。

昨秋ドラフト会議で1位指名も、くじ引きで外した武内を攻略できずに連敗。それでも、ここまで18勝8敗2分け、両リーグ最多の貯金「10」。日本ハムに2・5ゲーム差と迫られるも、首位はキープしている。4日は相手エース級の今井が先発。山川は「手ごわいですね。武内もそうですけど明日も今井。今日は今日で切り替えてまた明日です」と前を向いた。【佐藤究】

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