「ありのまま」で勝負だ! 阪神ドラフト3位江越大賀外野手(21=駒大)が27日、沖縄・宜野座キャンプを終えて心境を語った。「自分の持っているものは出し切った」と1カ月間の自己採点は70点。表情からは充実感が漂っていた。

 江越 しっかり振るという目標が果たせた。ただ残りの30点は守備や走塁をしっかり反省しないといけない。

 13日韓国・サムスン戦で4安打1打点をマークするなど打撃で注目を集めた。一方でプロのすごみも感じた。象徴は21日DeNA戦。メジャー経験のある左腕高橋から中前打で出塁した4回無死一塁。次打者柴田の場面でけん制球を3度もらった。カウント2-2からまさかの3連続けん制。6球目のけん制で一塁を飛び出しアウトになった。

 江越 もうないだろうというのは確かにありました。大学の時にはその感覚でスタートも切った。それに自分的には(投手の)足が投球に入ったと思った。大学とは全然違いました。

 「足」が最大の武器だと自負する。山脇外野守備走塁コーチとは、スタート時に頭から動いてしまう癖を見直した。「そこができるようになったら盗塁の成功率が変わってくる」。細かい技術は徹底的に。メンタル面は、ここから本格化するサバイバルへ向けてシンプルだ。

 江越 ここからはしっかり結果出さないといけない。結果がすべての世界。出せなかったら一からやり直せばいい。なにも怖がらずにしっかり自分の持っているものをアピールできたら。ダメなら練習すればいい。

 激化する外野の1軍枠争い。2軍からは2年目横田もやってきた。2月に70点分の手応えをつかみ、青写真も出来上がった。

 江越 ホームラン打ちたいです。やっぱり気持ちいいので。甲子園で打ちたいです。

 どこまでも謙虚な江越が21歳の素顔を出した。実戦の舞台で江越大賀を見せつける。テーマはそれだけだ。【松本航】