デーブよ、これが「超機動力野球」だ。DeNA中畑清監督(61)が理想とする足攻で連勝した。広島戦から1番に関根を起用、石川を2番に下げた打順もはまった。「1、2番が出塁すると機動力が生かせる。スピード感ある野球ができる」と手応えを得た。

 3回1死一塁からランエンドヒット。石川が左翼線に落とす二塁打を放つと、走っていた一塁走者関根が一気に生還し先制点を挙げた。さらに一、三塁から筒香の二ゴロで2点目を奪う。この時も一塁走者梶谷が走っていたため併殺を免れ、三塁走者石川が余裕でホームを陥れた。5回も無死一塁から石川の時にバスターエンドランを決め一、二塁。梶谷の右飛で関根が三塁に進み、筒香の右犠飛で1点を追加した。ランエンドヒット3回、バスターエンドラン1回、すべてが得点に結び付いた。

 巨人コーチ時代の教え子、楽天の大久保監督が「超機動力野球」を掲げた。3月16日のオープン戦で対戦したとき「本当はうちがそういう野球をやりたいのよ」と話していた。しかも巨人2回戦から3試合連続で大味な内容だったから「バタバタした印象を与えてしまう。安定した野球をやりたい」と試合前に話したばかり。有言実行で開幕5戦目で貯金を作った。【矢後洋一】