広島畝龍実投手コーチ(51)は25日、中継ぎ登板4試合ですでに3度失点の大瀬良大地投手(24)を引き続きセットアッパーとして起用する方針を明かした。

 この日、マツダスタジアムでの先発陣の練習を見守った同コーチは「結果が出ていないけど、投げてもらわないといけない。自信を持って投げられる環境をつくってあげたい」と中継ぎ陣が手薄なこともあり、昨季の新人王右腕の奮起に期待した。

 大瀬良は今季、開幕ローテ入りするも勝ち星が伸びず、6月に中継ぎに配置転換された。しかし、中継ぎ初登板の10日西武戦に失点すると、13日ソフトバンク戦でも守備の乱れから2失点。23日阪神戦では、ゴメスに3ランを浴びて先発黒田博樹投手(40)の勝ち星を消した。試合後には直接わびたが、黒田からは「謝らなくていい」と返されたという。

 そんな右腕に、黒田は「春先に先発からリリーバーに変わって、彼なりの難しさがある」とフォロー。さらに「彼の野球人生の中でプラスにしてくれれば。先発は誰かの勝ちを消すことはないが、リリーバーはそういうことと背中合わせ。そういう大変な役割はやった人にしか分からない」と続けた。現役19年目の今季まで先発を主戦場とするベテランは、新境地でもがく右腕にエールを送った。