3位巨人に、投打の救世主が加わる。27日、新加入のアレックス・カステヤーノス外野手(28=メッツ3A)が来日。東京・大手町の球団事務所で入団会見を行った。走攻守3拍子そろった上に、内野と外野を守れるユーティリティー。早ければ31日の中日戦から合流する。29日のDeNA戦には、2軍で調整中だった内海が先発。投手陣の柱が、逆転優勝への足掛かりを作る。

 穏やかな表情で語りながらも、言葉には確固たる自信がみなぎった。入団会見に臨んだカステヤーノスは走攻守全ての面で「自信がある」と力強く言った。

 カステヤーノス 守備には自信があるし、得点圏での勝負強さにも自信がある。スピードにもすごく自信があるんだ。

 スーツでビシッと決め、質問する記者の目を見ながら、誠実に答えた。具体的な数字や、理想とするチームでの役割を聞かれても「チームの勝利に貢献したいんだ」と繰り返したが、走攻守全てで貢献する覚悟の表れだった。

 勝利に直結するプレーにこだわる。打撃では「打点を多く稼げれば」と挙げ、守備では「足を生かした」守備範囲の広さ、走塁では「二塁打を三塁打にするくらいのスピード」をグラウンドで表現すると誓った。本職は外野だが、三塁、一塁も守れるユーティリティー。「どこでもプレーするつもり」と話した。

 現在、チームは首位と2ゲーム差の3位。堤GM兼編成本部長は「アベレージヒッターであり、ホームランも打てる」と低迷する打線の起爆剤として、期待を込めた。29日から川崎市のジャイアンツ球場で練習する予定で、早ければ31日の中日戦で1軍に合流する。

 投手陣の柱も、1軍の輪へと加わる。29日のDeNA戦には、6月5日のソフトバンク戦以降、2軍調整を続けてきた内海が先発予定。この日、ジャイアンツ球場で最終調整を行った左腕は「1軍のマウンドで結果を出すことしか考えてません」と決意を込めた。投打の救世主が、チームに浮上の火をともす。【久保賢吾】