ロッテの日本シリーズ進出の合言葉は「涌井につなげ」だ。日本ハムとのファーストステージを突破したチームは13日、札幌から福岡へ移動した。前日12日は、涌井秀章投手(29)が143球の熱投で勝利。「2015 SMBC日興証券 クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージでも期待は大きい。だが、伊東監督は「ワクは無理でしょう」と、中4日となる第4戦の登板には否定的。中5日となる第5戦先発を示唆した。

 鉄腕ぶりが際立つ。涌井は、6日のレギュラーシーズン最終戦で137球を投げた後、中5日で12日に143球。落合投手コーチは「コンディションを第一に考える。投げさせて壊すことはしない」と強調。シーズン終盤からの過密登板を考慮し、同コーチも次回の中4日登板には否定的だ。

 ただ、ソフトバンクには1勝のアドバンテージがある。ロッテは2敗までしかできない。第5戦までの4試合を2勝2敗の五分でいかないと、エースの登場前にCS敗退となる。落合コーチは「涌井をもう1回、投げさせたい。そのためにも、第1戦からをどう戦うか」と、大嶺祐、古谷らに期待した。

 2人はヤフオクドームで練習。第1戦先発の大嶺祐は、涌井につなぎたいか聞かれ「もちろんです。勝って、またマリンで試合をしたい」。第2戦の先発が予想される古谷も「涌井につなぐことで、チーム状況的に十分戦えることになる。涌井が投げれば盛り上がる」と決意を示した。もちろん、涌井の前に4連勝なら最高だ。【古川真弥】