“KUMON”流でポジションを確立させる。巨人3年目の左腕・公文克彦投手(23)が、来季1軍定着へ向けアピールした。宮崎キャンプ第2クール3日目の14日は、ブルペンで48球投げ込んだ。「今はフォームの固定が一番の目的。どうあるべきかを考えて投げた」と、見守った高橋監督をうなずかせる球質だった。

 シーズン終了後から、大きな研究に取り組んでいる。10月のフェニックスリーグで肘を下げ、サイドスローへフォームを変更した。クロスステップする特異性を最大限に生かすためだ。可能性を探り、個性を出す姿勢は、学習塾「KUMON」の経営理念である「個々の人間に与えられている可能性を発見し、その能力を最大限に伸ばすこと」に似ている。「今のフォームで安定感を出していけば、左打者に脅威を与えられると思う」。来年1月の自主トレでは岡山に学びの場を移し、同じ変則投法の田原誠“先生”から手ほどきを受けることを決めた。

 中継ぎの新戦力として期待する新監督の高橋“塾長”は「彼は(フォームに)特徴があるので、特徴をどう生かしていくかでしょう」と成績アップのポイントを指摘した。公文は「KUMON」への入会は「1度もありません。血縁関係もありません」と笑ったが、「1軍定着」という答えを求め、個性を最大限に伸ばす。【細江純平】