1軍昇格を早よセナ! オリックスから6位指名された仙台育英・佐藤世那投手(18)が1日、宮城・多賀城市内のホテルで仮契約を行った。契約金3000万円、年俸500万円で背番号は67に決まった。目標を問われた色紙には「Speed Star」としたため、1軍早期昇格、球速上昇などを誓った。また関西弁も自然体で習得したいと話し、大阪・神戸での生活に思いをはせた。(金額は推定)

 やったるで! と言わんばかりに佐藤世の筆がすらすらと進んだ。意気込みを問われ、「漢字で行くのか、アレンジを加えるのか迷いました。でも名前が同じアイルトン・セナも重ねて選びました」と色紙に書き込んだのは「Speed Star(スピードスター)」。「はやさ」の追求が必要だと言い切った。

 まずは球速だ。現在の最速は146キロ。U18W杯など国際大会を戦い、プロで通用するためには、速さが足りないと痛感していた。「150キロに乗せたい。着実に1キロ、1キロ上げていきたい。まずは4キロ上げないと」と意気込んだ。またプレミア12もテレビで観戦。日本ハム大谷の140キロを超えるフォークの球速に衝撃を受けた。「レベルアップさせないと。フォークも140キロに乗せたい」と体幹を強化している。

 出世レースも1番を取る。背番号は67に決定した。ドラフト5位の東海大相模・吉田凌投手(18)は66、来季2年目を迎える鈴木が68で、3投手が並ぶ。同席した加藤編成部長は「3選手を叱咤(しった)してライバル関係を作りたい。20年のオリンピックにノミネートされるように」と競わせ、球団を支える投手に育てたいと説明した。この言葉に佐藤世も発奮。「目標は高く持ちたい。開幕1軍で投げて、少しでも勝ちたい。全員が良い思いをするというのはない。切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と力がこもった。

 環境にも早く順応する。来年から仙台を離れて、神戸市内の寮に入る。「甲子園の時に関西弁にのみ込まれた。LINEも『アホやな』という返しとかが増えた。持ちネタで『早うセナ』ですか…、使っていきたいですね」と関西弁のギャグも作れそうだ。ユニホームに入る名前は名字でなく「SENA」に決定。音速で1軍のマウンドを勝ち取る。【島根純】