4年ぶりに古巣に復帰した阪神藤川球児投手(35)が18日、沖縄県国頭郡の宜野座村営野球場での自主トレを公開した。タテジマのユニホームで36歳になるシーズンを迎えた年男は、同学年のソフトバンク松坂、さらに同世代についての思いを言葉にした。

 藤川 松坂が僕らの年代では明らかに1番ですし、彼を追いかけて自分たちもやってきた。どういう状況でも、彼が諦めないでやっている姿勢というのは、自分たち80年生まれの野球選手も含め、一般の人でも同年代の人間はみんな松坂を見てやってきた。彼がいるから頑張れる。

 ともに18歳でプロ入り。当時のドラフト1位の同世代は、阪神藤川と西武松坂だけ。2人は成績を残してメジャーに挑戦した。そして日本球界復帰。たどってきた足跡は、重なる部分が多い。

 球界で一大勢力を誇った「松坂世代」は今年36歳になる。だが、藤川はあえて体にムチを打つ。先発起用を想定し、昨年からランニングメニューを増やして9イニングを投げられるよう心肺機能の向上を図っている。この日は早くもブルペン入り。マウンドから1メートルほど捕手に近づき、25球を3セット、計75球を投げた。メジャー流の調整法で先発仕様の体にシフトしている。

 藤川 現状では順調にできているし、全然恥ずかしくない状態だと思う。

 球界を見渡せば、ソフトバンクに復帰した和田、巨人村田、杉内、ヤクルト館山、DeNA久保ら同世代の選手たちは奮闘を続けている。まだ老け込むには早すぎる。【桝井聡】