【ピオリア(米アリゾナ州)9日(日本時間10日)=木下大輔】日本ハムの米アリゾナキャンプも今日10日(同11日)で第2クールが終了する。慣れない海外生活だが、食生活の面でチーム関係者らから不満の声は聞こえてこない。ファストフード大国の米国で、選手らは何を食べて満足しているのか。練習後の選手サロンに“潜入”して実食調査した。

 日本に帰国したかのような、異空間だった。この日の練習後、選手サロンへの立ち入りが特別に許された。準備されていたビュッフェ式の夕食には、約20種類の和食メニューが並んでいた。うなぎ、ブリの刺し身、イクラもある。みそ汁、大きな炊飯器には白いご飯が輝いている。パック入りの納豆もあった。ぶり大根にはびっくりだ。米国で食べることが出来るのか…。記者が現地入りして2週間。深呼吸をして「いただきます」。体が欲していた和食を無我夢中で頂いた。

 チームは1日3食、基本的に選手サロンで食事している。外食もOKだが、球団は不慣れな土地で満足に食べられないことも事前に想定。ロサンゼルスにある日本料理の有名店「さぬきの里」のシェフを務める水原英政さんらに食のサポートを依頼した。ちなみに、水原さんの息子はチームの通訳として活躍中だ。栗山監督は「日本にいる時と同じ環境でと(水原さんらが)一生懸命にやってくれている」と感謝する。

 現地入りした直後、斎藤がうれしそうに話していた。「本当に食事がおいしい。何も不自由しない。アメリカに来た感じがしない」。連日ファストフード生活だった記者も久しぶりの白米に感動。日本で主流の中粒米で、しっかり粘りのある白ご飯は箸でつかむだけで重みを感じた。残り6日間となった米アリゾナキャンプ。エネルギー補給は完了。球団の特別な配慮に大感謝の時間はあっという間だった。ごちそうさまでした!