広島安部友裕内野手(26)が決勝犠飛を放った。同点で迎えた6回。3四球で1死満塁の好機をつくり、安部に打席が回った。

 「7番をアンパイだと思われてたまるか、ここで打って絶対にヒーローになってやると思った」と闘志をたぎらせて打席に向かった。シュートを外角に出し入れされ、カウントは2-2。「もう内に真っすぐが来るだろうと思った」。狙いを定めていた。内角高めに腰を回転させてジャストミート。鋭い打球を右翼へ飛ばした。犠飛には十分な飛距離だった。三塁走者丸を迎え入れた。

 巨人戦3連戦3連勝を飾った一撃。安部は燃えていた。「火曜日のミーティングのなかで、3タテしようと。首位のまま、とにかく負けないようにいこうと話が出た。いいチャンスが回ってきた。俺が打つ! という気持ちだけでした」。気持ちを乗せた打球だった。これでチームは今季2度目の4連勝。今季最多の貯金7とした。セ・リーグの貯金を独り占めだ。さらに2位中日とのゲーム差をセ・リーグ今季最多の3・5ゲーム差とした。27日からは横浜に乗り込み、DeNAと戦う。ビッグレッドマシンガンが、敵地で豪快に火を吹く。【池本泰尚】