復権の夏到来だ。日本ハム斎藤佑樹投手(28)が27日西武戦(札幌ドーム)で今季初先発することが22日、分かった。交流戦明けの本拠地、最初の3連戦の初戦「開幕戦」を託される。開幕1軍からは漏れ、5月に昇格後は中継ぎで6試合に登板。まずまずの安定感でアピールし、抜てきされることになった。この日は2軍DeNA戦(鎌ケ谷)で調整登板。2回1安打無失点で、総仕上げした。

 奇跡の逆襲を狙うジョーカーに、佑ちゃんが指名された。ソフトバンクが独走気配のパ・リーグのペナント争い。ネバー・ギブアップを宣言する日本ハムが、斎藤の先発起用で大勝負をかけることが、分かった。交流戦明けの札幌ドームで初の3連戦の初戦、27日西武戦に今季初先発する予定。24日からのオリックス3連戦(ほっともっと神戸、京セラドーム)が日程通りに消化できれば、大役が巡ってくることになった。

 苦節のスタートを切ったが、念願かなう舞台が整った。開幕前の先発ローテーション争いで後れを取り、今季は2軍からスタート。5月5日に1軍昇格したが、中継ぎ要員で指名を受けた。主に敗色濃厚な展開で登板する役回りにも、心を折らず6試合に登板。失点したのは1試合のみで、防御率2・45とまずまずの成績で存在感を発揮。栗山監督ら首脳陣が、先発マウンドを任せることになった。

 予行演習も完了した。この日は2軍戦のDeNA戦に2番手で調整登板。指揮官が見守る前で、最速141キロで2回を1安打無失点。スライダー、フォークで緩急をつけ、テンポ良くまとめた。「まあ、いい感じでした。フォークでカウントが取れたりとか。あとは初球の入り方ですね」と収穫と課題を見つけながら、試運転した。首位ソフトバンクに11ゲーム差。指揮官は、野望を託すだけに期待は大きい。「あまり良くなかったね。佑樹は、もっといいと思っているから」。勝負本番の夏。斎藤の「持っている」パワーを、もくろむ驚異の追い上げのエキスにする。

 ◆斎藤の先発 1軍公式戦では昨年9月25日オリックス戦が最後。札幌ドームで先発すれば昨年8月8日楽天戦以来となる。西武戦はロッテ戦と並んで過去4勝1敗と相性はいい。