ロッテは「カフェイン断ち」の危機管理が的中し西武に勝ち越し。貯金を今季最多の13に戻した。

 夏場の西武プリンスドームは熱がこもりやすく、サウナ級の発汗を覚悟しなくてはいけない。肉離れなど、脱水症状を原因とする故障のリスクが上がる。楠トレーニングコーチが「コーヒー、コーラなど、利尿作用のあるカフェインを試合前に摂取することは控えよう。試合後に」と呼びかけ。塩分補給のサプリも用意する周到ぶりだった。

 攻撃力のある西武と戦う場合、守備時間が非常に長くなる恐れがある。盲点だが、この間に体内の水分量が減少する。案の定で打ち合いになったが、ロッテの選手たちは軽快だった。9回のダメ押しは足を絡めたもの。一塁からのタッチアップ、捕逸での突入に適時内野安打。前日4時間46分のナイター明けとは思えない軽快さだった。無死一、三塁での浅い中前打で、三塁から突っ込んだ鈴木は、マイボトルを持参するコーヒー好き。「肉離れの話を聞いて怖くなって」と試合前の癒やしを我慢し、「今日の1杯目です」と約束を守って引き揚げた。したたかに歩を進め、27日からソフトバンク戦だ。【宮下敬至】