さすがはエースだ。ソフトバンク和田が8回2失点で両リーグトップの14勝目を挙げた。「思ったより平常心で投げられた。昨日、そうなったのはしょうがない。そこから、どう試合をするかが大事」。前日は9回1死からまさかの逆転負け。そんなチームを乗せるように、初回をわずか9球、3人で片付けた。「4点も石川君から先制してもらって。みんなの勝つんだという気持ちが打線に乗り移った」。調子がよくない中、3回までに8点の援護を受けたことは大きかった。

 球宴後、和田は日本ハム有原に3戦3勝。ロッテ石川は1勝1敗。上位2チームのエース級相手に4勝1敗と大きく勝ち越した。「すごく勉強になった。成長できた。やるしかないですし、いい投手と投げ合ってチームが勝てば乗っていける」。8月は4試合で3勝1敗、防御率1・69。若手投手陣に疲れが見えている中で、圧倒的な数字を残す。和田なくして3連覇はない。【石橋隆雄】