DeNA三浦大輔投手(42)が20日、横浜市内のホテルで会見を行い、今季限りで現役を引退することを発表した。会見の様子は以下の通り。

 -強いチームとは

 個人個人がしっかりと準備をする、プロフェッショナルなチームだと思います。そしてファンと同じ方向を向いて、一緒にやっていけるチームだと思います。

 -あらためて、CSが決まりどんな思いか

 昨日ベンチで見ていて、若い選手が本当に頼もしく見えました。野球は個人プレーではダメで、みんなで力を合わせれば勝てる。今までCSに唯一出ていない、出られないチームだと言われてきた。これで来年から言われなくなるので、よかったなと思っています。

 -ファンとは

 三浦大輔にパワーをくれる存在ですね。今まで、どんだけ助けられたか…。人が、お客さんが少なくて苦しいときもありましたけど、どんな時でも見捨てず応援し続けてくれた。最下位でも、今日こそ勝ってくれるだろうと思ってついてきてくれましたし。勝てないときはグラウンドに物が投げ入れられたりとか、つらい時期もありました。それでもほとんどのファンの方は一緒に苦しんで、喜んでくれたりして。一緒に戦ってきたチームメートみたいなものだと思っています。

 -先発へのこだわり

 1イニングでも長く、いけるところまでという気持ちを常に持っていました。苦しくなったときはチームメートが助けてくれるというスタンスでしたし、週に1回くらいしか投げないですけど、その責任の大きさ、準備の大切さを大事にやってきました。

 -勝つための方法論として何を大事にしてきた

 練習しかないと思っています。僕は自分が下手くそだと思っていたので、うまくなりたいと思ったら練習するしかない。もっとうまくなりたかったから、それしかないと思っています。

 -25年間で支えになった指導者は

 特に誰だということは言えないですけど、プロに入ったときに、投手コーチの小谷さんと知り合ったことがプロ野球選手としての第1歩だと思います。いろんなことを教えていただきました。まずは「己を知れ」ということ。この世界で生き残りたいなら、自分がどういう選手なのかを知れということです。その言葉を胸にずっとやってきましたし、勘違いしないように、どうやったら抑えられるかをずっと考えてやってきましたね。

 -若い選手に伝えたいことは

 後悔、悔いってあると思います。僕だって優勝したかったという気持ちは残っています。100%満足して終われることはないと思います。ただ、1人じゃないってことだけは思ってほしいですね。マウンドで苦しい時もチームメートが後ろで守ってくれて、ファンは後ろで応援してくれています。ピッチャーだけじゃなく野手も、しっかり準備してグラウンドに立つ責任の重さを感じていただきたい。1人で野球をやっているんじゃない。みんなでつないで1つの勝利に向かってグラウンドに立つということを、忘れずにいてもらいたいですね。

 -ファンからは、寂しいという声が

 自分も寂しいです。まだまだ離れたくないですし、もっともっと投げたい。ずっとユニホームを着続けたい気持ちがあるんですけど、どこかで引退しないといけない。誰もが通る道。僕もつらいです。なんて言っていいかよく分からなくなってきましたけど…。つらいときはいっぱいありました。今年だけじゃなく、もっと前に引退かな、やめないといけないのかなと思うことはいっぱいありました。でも、もうダメかと思って2軍で1軍の試合をテレビで見てる時でも…。

 (涙をぬぐう)

 18番のユニホームを着て応援してくれているファンをテレビで見たら、絶対にあのマウンドに立とうと思って、頑張ってこられました。あの応援があったから、ここまでやってこられたと思います。つらいですけど、また、違うステージでも三浦大輔は頑張っていきます。そこでも応援していただけたらと思います。

 -18番は今後どのような選手に託したいか

 96年ぐらいから球団の方に18番をつけさせてほしいと伝えて、98年からつけさせていただいた。横浜のエースナンバーを18にするという思いで、ずっとやってきました。その背番号の重みを分かってもらえる選手につけてほしいですね。