阪神金本監督は29日から1軍に合流した20歳の2年目植田の足に期待した。「代走で盗塁をね。失敗0なんでしょ?」。今季2軍公式戦で成功率100%の12盗塁をマークしたいだてんを試したくて仕方ない様子。「スイッチに変えて1年の打撃はまだ大学2年生だけど、守りも相当うまいらしいね」。掛布2軍監督から推薦を受け、巨人との最終2連戦で昇格させることを明かした。

 目標に広島の先輩OBの名前も挙げた。「カープの正田さんかな」。80~90年代に活躍し、2度の首位打者と盗塁王も獲得した元祖俊足巧打の両打ち選手だ。「内野手で足が速くてプロに入ってスイッチになった。正田さんぐらいの練習量をやれば、もしかしたら」。食事と寝る時以外はバットを握っていたという伝説の練習再現を期待した。

 ◆植田海(うえだ・かい)1996年(平8)4月19日、滋賀県生まれ。近江3年夏に甲子園に出場し3回戦進出。14年ドラフト5位。1年目は1軍で出場機会はなかったが、秋季キャンプで1軍に合流。登録は右投げ右打ちながら、両打ちに挑戦した2年目の今季はウエスタン・リーグで76試合、打率1割6分8厘。175センチ、70キロ。