阪神が、20日に迫るドラフト会議で1位指名が競合した場合のくじ引き役を金本知憲監督(48)に託すことが17日、分かった。1位筆頭候補として桜美林大・佐々木千隼投手(4年=日野)と創価大・田中正義投手(4年=創価)を挙げるが、両者とも他球団との競合は必至。昨秋ドラフトでヤクルトと競合して高山を引き当てた指揮官の強運にかける。
チームの命運を握るのは今年も金本監督の強運だ。2日後に迫るドラフト会議で抽選になれば、金本監督がくじを引く方針であることが分かった。指揮官自身は「今年はくじ運が悪いから、あまり行きたくない」と苦笑い。だが、この日、金本監督に託すのか問われた四藤球団社長は「そら、そうやろう。(意中の選手を)引っ張ってきてもらわないと」と語気を強め、期待を寄せた。
周囲が指揮官の勝負強さにすがるのも無理はない。昨秋は監督就任後、初めて臨んだドラフト会議で、明大・高山を1位指名。ヤクルトと一騎打ちになり、真中監督とくじで対決した。開封した瞬間、真中監督が雄たけびを上げてガッツポーズしたため、金本監督はくじを見ずに苦笑いで引き揚げた。だが、これは真中監督の早とちり。「交渉権確定」の当たりくじを引き寄せたのは金本監督だった。
笑顔で「まさにビデオ判定の逆転ホームラン。本当は自分で開いて、見て、よし、と喜びたかったんですけど」と声を上ずらせたのは、ちょうど1年前だ。左手を箱の中に突っ込んで、手前にあった封筒を1度はつかんだが、思い直して奥の方を取った。高山は1年目から即戦力の働き。自らたぐり寄せた縁があった。ただ今度こそ、スッキリ喜びたい。今年もまた、ドラマを再現できるか注目だ。
本番は刻一刻と迫る。金本監督は戦略について「分からん。正直、迷ってるところもある。スカウトがリストアップしてる中で状況を見ながら、将来性とかもね」と話す。1位指名の最右翼に挙げるのは競合が確実視される桜美林大・佐々木と創価大・田中だ。情報収集で指名球団数を想定し、二者択一の最終判断をする方向だという。前日19日の公表についても「秘密(笑い)。発表するかもしれないし、社長が言うかもしれないし」と指揮官。直前まで吟味するスタンスを示した。
今年は有力選手が乱立するため、動向を読みづらく意中の候補を射止めるのは困難を極める。それだけに、まさに神様、仏様、金本様の強運にあやかりたい。さあ“恋人”を振り向かせられるか。金本監督の引き寄せる力が注目される。



