阪神からドラフト2位で指名された富士大・小野泰己投手(4年=折尾愛真)が23日、大学野球東北地区代表決定戦に2日連続で先発。仙台大を7-1で下し、2年ぶり3度目の明治神宮大会(11月11日開幕)出場を決めた。前日の106球に続き、この日142球の力投。9回4安打10奪三振で1失点完投した。

 阪神金本知憲監督が小野の大活躍を喜んだ。甲子園の指名練習後に伝え聞くと、「タフやね。2試合で240球(超)でしょ?」とにっこり。「でもうれしいような、(肩が)心配なような」と金の卵だけに苦笑いも出た。

 タイプはヤクルトで活躍した伊藤智仁氏(45=現ヤクルト投手コーチ)に似ていると言う。「肩甲骨がすごく動く。可動域がすごいんよ。テークバックを取った時のトップの位置は、伊藤トモにそっくり。のびしろがあるし、まだまだ伸びるよ」。90年代に宝刀のスライダーで一時代を築いた右腕の名を挙げ大きな期待を寄せた。

 先発か、中継ぎかの適性は、これから見極めていくとした。「短いイニングの方が力を出せるのか、タイプは分からない。コーチが見てくれると思う」。もちろん、期待は即戦力。「チャンスは多くなると思う。でもタイガースで1年目から活躍したのは、最近では、藤浪ぐらいでしょ」と慌てず調整させる考えを示した。