来年3月に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を控える野球日本代表は、メキシコに3-7で敗れた。

 日本は1-2の5回に筒香(DeNA)がチーム初安打となる中越え二塁打を放ち追い付いたが、6回に千賀(ソフトバンク)が適時打を浴び、失策も絡んで2点を勝ち越された。1点差に追い上げた直後の9回には山崎康(DeNA)が3点を失った。

 日本は11日にメキシコと第2戦を行い、12、13日にはオランダと対戦する。



チーム 
メキシコ
日  本

【日】武田、千賀、大瀬良、山崎康

【メ】オイエルビデス、カステヤノス、ウィリアムソン、アビラ、ララ、マルティン、メサ、ペレス、サンチェス

9回途中、山崎康(左から3人目)に交代を告げ、受け取ったボールをボールボーイに投げる小久保監督(同5人目)(撮影・山崎安昭)
9回途中、山崎康(左から3人目)に交代を告げ、受け取ったボールをボールボーイに投げる小久保監督(同5人目)(撮影・山崎安昭)

<コメント>

小久保監督「やっぱり、シーズンが終わってから時間が空いていることもあって、普段なら捉えられるボールがポップフライになっていた。紙一重のところだった。(先発の武田は)立ち上がりはヒット2本打たれましたが、その後粘れた。千賀はちょっとシーズン中のボールではなかった。3イニングでは修正は難しかった。(代打で起用の)大谷は3回から準備させていたので、何回かいくぞ、と言っていた。左対左でも大谷だと決めていた」。11日のメキシコ戦に「打順は変えてやろうかと思います。あとはピッチャーの野村がいい立ち上がりをしてくれればと思います」


試合経過 先発は日本武田、メキシコ・オイエルビデス

<メキシコ1回表> 先頭ナバーロが初球をたたいて左前打、2番ペーニャの打球は右中間へ飛び、中堅秋山が追いつけず二塁打。3番キロスは四球で無死満塁。先発武田は、4番アマダー、5番カスティーロ、6番ムリーロを3者連続三振にとりピンチを切り抜ける

力投する日本先発の武田(撮影・山崎安昭)
力投する日本先発の武田(撮影・山崎安昭)

<日本1回裏> 1番坂本は四球で出塁。2番秋山が送り1死二塁。3番山田、4番中田

連続四球で1死満塁。5番筒香も四球を選び押し出し、日本が1点先制。ここでメキシコは2番手カステヤノスに投手交代。6番内川はニゴロ併殺打で1点止まり

<メキシコ2回表> メキシコ3者凡退

<日本2回裏> 日本3者凡退

<メキシコ3回表> 変化球を低めに集める武田。メキシコ3者凡退

<日本3回裏> 坂本が四球で出塁。秋山投ゴロも併殺ならず、山田が四球で1死一、二塁。ここでメキシコ3番手ウィリアムソン投入。中田は右飛、筒香が四球で2死満塁も内川は見逃し三振

<メキシコ4回表> 5番カスティーロ四球。6番ムリーロの打球は武田の右腿にあたり、遊撃坂本の失策を誘い1死一、三塁。7番ベルドゥーゴは右翼へ適時二塁打でメキシコが同点。ピンチの中、武田はバレ、サスエタを連続三振にとり1点にしのぐ

<コメント>

武田「四球が失点につながってしまったのがもったいなかった。そういうところをなくしていきたい。メキシコはしっかりとバットが振れていたし、良い打線だと思った」

<日本4回裏> 2死から大野が遊撃エラーで出塁。メキシコは4番手アビラを投入。坂本は二飛で無得点

<メキシコ5回表> 日本は2番手に千賀を投入。千賀は2死をとるも3番キロスに左翼へ本塁打を浴び逆転を許す

<日本5回裏> 秋山が四球で出塁も、山田は一飛、中田が中飛。メキシコは5番手ララに交代。2死一塁から筒香はセンターフェンス直撃の適時二塁打で同点に追いつく。6番手マルティンに交代。内川は中飛で逆転ならず

<コメント>

筒香「走者がいたので、思いきって強い球を打ちにいきました」

5回裏日本2死一塁、筒香嘉智は中越え適時二塁打を放つ(撮影・加藤哉)
5回裏日本2死一塁、筒香嘉智は中越え適時二塁打を放つ(撮影・加藤哉)

<メキシコ6回表> 6番ムリーロ、8番バレが四球で2死一、二塁。9番サスエタが右前に落ちる適時打。一塁中田の本塁送球もそれて(失策)メキシコが2点追加

<日本6回裏> 2死から大野が右前打も坂本が中飛で凡退

<メキシコ7回表> ペーニャ、キロスが連続三振、アマダー中飛で3者凡退

<日本7回裏> メキシコは7番手メサに交代。3者凡退

<メキシコ8回表> 日本は3番手大瀬良に交代。カスティーロが中前打も代走サンチェスが盗塁失敗。ムリーロ、ベルドゥーゴ凡退で無得点

<日本8回裏> 1死から内川が左前打。松田が投ゴロも併殺ならず。2死1塁から鈴木が中前打、中堅がはじく間に走者松田が生還し1点追加。メキシコは8番手ペレスを投入。日本は代打大谷を送るも空振り三振

8回裏日本2死二塁、代打大谷は空振り三振に終わる(撮影・加藤哉)
8回裏日本2死二塁、代打大谷は空振り三振に終わる(撮影・加藤哉)

<メキシコ9回表> 日本は4番手山崎康に交代。1死二塁からナバーロが中前打で1死一、三塁。ペーニャが右前適時打で追加点。続くキロスの打球は投手山崎康を強襲(野選)し1死満塁。4番アマダーは死球で押し出しサンチェスが左前適時打で更に追加点。ここで日本は5番手岡田を投入。岡田はムリーロを併殺打で切り抜ける

9回表メキシコ1死一、三塁、山崎康はキロスの痛烈な打球を体に受ける(撮影・山崎安昭)
9回表メキシコ1死一、三塁、山崎康はキロスの痛烈な打球を体に受ける(撮影・山崎安昭)

<日本9回裏> 坂本が中前打、秋山凡退後、メキシコ9番手サンチェスに交代。山田は左飛、中田は三ゴロで日本はメキシコに敗れる


<日本スタメン>

1番遊撃 坂本(巨人)

2番中堅 秋山(西武)

3番二塁 山田(ヤクルト)

4番一塁 中田(日本ハム)

5番左翼 筒香(DeNA)

6番DH 内川(ソフトバンク)

7番三塁 松田(ソフトバンク)

8番右翼 鈴木(広島)

9番捕手 大野(日本ハム)

先発投手 武田(ソフトバンク)