ソフトバンクの選手会長、長谷川勇也外野手(31)が来季V奪回への先導役となる。1日、福岡県警博多署の一日署長として、博多駅周辺をパレードした。制服姿で「野球も安全安心も大事なことはチームワークです。みなさま方がひとつのチームとなって犯罪・事故を強力打線で打ち崩し、堅い守備でガッチリ守っていきましょう」と力強くあいさつした。

 その言葉は今季3連覇を逃したチームに向けての思いでもあった。「今年は監督の意見をうまく受け入れられなかったり、微妙な意見の違いも生まれてしまった」と、長谷川もチームがひとつにまとまらなかったと感じていた。

 最大11・5ゲーム差を日本ハムに逆転されてのV逸。レギュラーシーズンを終えた時に工藤監督も「歯車がうまくいかなくなり、修正できなかった。僕自身の迷いもあって選手のいいところを引き出せなかったのが悔やまれる」と話していた。采配面やサインを出すタイミングが遅れたことなどを反省。来季は達川新ヘッドコーチを迎えるなど、環境を整えている。

 長谷川は「コミュニケーションを取って、監督がやりたい野球をできるように。内川さん、松田さん、本多と何とかしようという責任感の強い選手ばかり。ひとつにしていければ」と、選手にも意識改革が必要と話す。内川、松田とリーダー的存在はいるが、来季は選手会長2年目の長谷川が声を大にして優勝へ、同じ方向へ導く。