日本ハム栗山監督が、ファンに厳しい視線を求めた。23日、生活拠点の北海道・栗山町で行われた「栗山監督優勝パレード」に参加。気温マイナス1・3度の中、水色のジャージーに長靴姿で自前の軽トラックの荷台に乗り込んだ。リーグ制覇した12年と同様、ちらつく雪と紙吹雪を浴びた。沿道に集まった観衆約5000人(主催者発表)に向かい「ありがとうございます!」と声を張り上げ、両手を目いっぱい振った。「北海道でしかできないパレード。皆さんの言葉が心に伝わってくる」と笑顔だった。

 ファンの声援が持つパワーを強く感じるからこそ、お願いがあった。「ファンのみなさんも応援していただくのはありがたいけど、厳しく指導もしていただくことも必要だと思っている」。さらなるチーム強化のためには、プレーのみならず、礼儀、あいさつを含めた球場外での立ち居振る舞いなどの成長が必要だという。「願っているのは選手たちが一本立ちしていく。プロ野球を背負うようになる。ファンの人たちの期待に応える。人として成長していくこと」。ファンの厳しい視線が、その成長を促してくれる。

 「日本一にはなったけど、本当の意味で日本一のチームなのか」。ファンとともに高レベルの組織を作り上げる。歓喜のパレードが、自身に課された使命を再認識させてくれた。