ヤクルト山田哲人が、過去最速の「侍仕上げ」で世界一を奪いにいく。来年3月のWBCに向け、例年は2月のキャンプ中に行わなかったティー打撃を、第2クールから開始する。前倒しの調整を杉村打撃コーチに志願した山田は「最高の状態で(WBCに)行きたいから、早めにやりたいということ」と理由を明かした。

 1日でも早く、本番の感覚を手に入れる。杉村コーチとのティー打撃は連続で打ち込むもの、内角や外角、高低の違うものなど10種類以上に及ぶ。シーズン中の試合前に欠かさず行うルーティンで、フォームの確認や自身の状態を測る材料にもなっている。調整パターンの変更にも「(練習は)やればやるほど、調子マックスの状態に持っていける」と自信をのぞかせた。

 山田にとって初のWBC。今オフも多忙な日々を過ごしながら、筋トレは欠かさなかった。「世界一に貢献するために、気を引き締めてやっていきたい」。結果にこだわる男は、有言実行への道筋を描いている。