超速実戦、任せて! 阪神藤浪晋太郎投手(22)が4日、大阪・大東市内の大阪桐蔭グラウンドで自主トレを公開した。17年“投げ始め”となるキャッチボールではWBC球を使用。メンバー入りが有力視される3月WBCに向け、自己最速のペースで仕上げていく誓いを立てた。

 「2月1日とは言わないですけど、できるだけ早く実戦で投げられればいいかなと思います。選ばれなかったら(ペースを)落とせばいいだけですしね」

 過去4年間、もっとも早く実戦登板したのは16年2月11日の沖縄。藤浪の口ぶりから想像すれば、今年は初実戦の最速ペースを更新しそうな勢いだ。現状、チーム初実戦は2月8日の紅白戦。仮にWBCメンバーに選出された場合、背番号19が宜野座でファンを沸かせている可能性は高い。

 12月にレンジャーズ・ダルビッシュらと合同自主トレに励み、体重は自己最重量97キロに到達。充実の土台作りを終え、1月中旬にブルペン入りする計画を固めている。「3、4日に1回ぐらいのペースで入れたら」。あとはWBCメンバー入りの吉報を待つだけだ。

 年始の初詣ではおみくじを引き、2年連続で大吉をゲット。「周りにも大吉が多いし、大吉を多く入れているんじゃないですかね。1月1日に一番いいモノを引いたら上がっていかない気がするので、深くは考えていません」。そう苦笑いしたが、縁起がいいに越したことはない。

 「(WBCに)選ばれるかどうかは分からないですけど、最高のプレーをできるように準備したい」

 世界の舞台へ、後悔はしたくない。【佐井陽介】

<藤浪の初実戦>

 ◆1年目=13年3月2日 安芸でオリックスとの練習試合に先発。2回を1安打無失点。初回無死一、二塁でT-岡田から3球すべて空振りの三振を奪った。

 ◆2年目=14年2月20日 宜野座での紅白戦に登板し、2回2安打無失点。いきなり無死一、二塁のピンチを迎えたが、緒方、俊介、今成を3者連続空振り三振。最速は150キロ。

 ◆3年目=15年2月15日 宜野座で紅白戦に登板し、2回2安打1失点。1番上本への初球が152キロを計測。計27球中11球が150キロ超えだった。

 ◆4年目=16年2月11日 宜野座で紅白戦に登板し、2回1安打無失点。2番北條への初球に156キロ。いきなり当時の自己最速158キロまで2キロに迫った。