東大史上初のドラフト1位指名選手の誕生も! 最速150キロ左腕の東大・宮台康平投手(3年=湘南)が14日、5球団のスカウトが視察に訪れる前で今年初練習を行った。同大の始動で、これだけのスカウト陣が集まるのは異例のこと。スカウト間では「(1位指名の)12人に入る素質」と高い評価が飛び交った。

 東京・文京区の東大グラウンドのスタンドに、オリックス、ソフトバンク、ヤクルト、DeNA、西武の5球団のスカウトがズラリと並び、左腕の姿を見つめた。オリックス由田スカウトは「今年、1回戦を通年で投げられたら1位は十分ある。12人に入ってくる」と惜しみない評価を与えた。ソフトバンク山本スカウトも「ドラフトの目玉。掛け値なしにトップクラスの投手。1年間かけて経過を追い続けます」と続けた。

 昨年末、宮台は悩んだ末にプロ志望を宣言した。実家に帰り両親にあらためて報告した。「両親は『したいようにしたらいい』と言ってくれた」と笑顔を見せた。年始は地元で4日から始動。この日も約40メートルの距離でフォームを確認しながら約80球のキャッチボールを行った。3月には対打者に投げられる見込みだ。

 練習前、根津神社で必勝祈願を行い、絵馬には「勝ち点獲得」と書いた。「まずは左肩を万全にする。プロは憧れですが、いざ行くとなったら現実的な目標にできるよう頑張りたい」。この日行われたセンター試験同様、限られた時間でベストを尽くし“合格”をつかむ。【和田美保】