さらに監督は、担当記者をミーティング途中に部屋に招き入れ、媒体名と名前の書かれた紙を持たせて1人ずつあいさつさせた。「こういうことをやったらお互い近づきやすくなるんじゃないの」。山田久志監督が就任1年目の02年、同じ場で「記者に話すのはプロの仕事。ちゃんと話せ」とスピーチしたことはあったくらい。超異例だ。

 星野仙一監督は「マスコミも戦力」と積極的に食事を囲むなど協調路線をとった。「西武のときにやってたんだよ。星野さんは星野さんの考え方がある。俺は情報をもらうかもしれないし、違う情報流すかもしれないよ」と笑った。

 選手には最後に「チャンスはいくらでもある。チャンスをものにしてくれ」と訴えた。4年連続Bクラスの空気を少しでも変えたいという、意気込みに満ちたキャンプ前夜になった。【柏原誠】