金本監督 テークバックでも、そんなに前にいかんしね。しっかり後ろに残っている。雰囲気、あるよ、ステップの取り方とか。スイングスピードがついてきたら、打つと思うよ。

 課題は少なくない。まずはスイングスピード。指揮官は「遅いでしょ。まだまだ、そこらへんはアマチュアですよ」と苦笑いする。スイングする際に右膝が伸びてしまい、パワーが伝わらず、確実性を欠く癖も矯正中。「できたりできなかったり、だね。膝が曲がって回ってこないと、腰が入らない。まだまだダメですよ」。そんな状況でも打球の角度、間の取り方などに長距離砲としての魅力を感じる。もちろん、まだ1、2軍振り分けの時期でもなく、首脳陣の出場機会を与える方針が揺らぐことはない。そんな中でも本人は必死だ。試合後の特打では109スイングで柵越え3本。右腰の使い方を意識し、素振りを繰り返した。

 大山 疲れが出てくるのは当たり前。その中でどれだけ動けるかが大切になる。(特打は)キレを出すとか、体が開くのを抑えるとか、バットの軌道を(意識して)やりました。イメージに少しでも近づけるようにしたい。

 恩を返したい。思いは言葉にするまでもない。【佐井陽介】