ロッテ石川は首をひねった。「球は悪くないけど打たれる。僕に何か原因がある」。昨季の最優秀防御率投手が3回8安打5失点(自責4)で2戦2敗。本来少ない球数で抑える右腕が3回で98球も要した。際どいところをボールとされ、ポテンヒットの不運もあった。ただ何より、変化球を見極められたのが響いた。

 痛恨の失策もあった。初回2失点の後、2回は3者凡退。カーブを振らせて立ち直りかけた直後の、3回だった。オリックス先頭の安達に一、二塁間へゴロを打たせ、一塁ベースカバーに入った。ところが、二塁鈴木からの送球を落とした。「捕らないとダメ」と反省したが、その後、四球と4連打で、さらに3失点。序盤で5点も失っては、今の打線に、返す力はなかった。

 伊東監督は策を練っていた。正捕手の田村に代わり、3年ぶりに江村と先発バッテリーを組ませた。だが「対戦していない捕手で(相手が)惑わされたら。流れを変えたい」という狙いは外れ、投打に完敗。早くも今季2度目の3連敗だ。石川は、この日が29歳の誕生日。プロ4年目で初めてのバースデー登板は苦すぎた。「球は良いけど何かが違う。簡単に投げられていない」と自己分析。原因解明が急務だ。【古川真弥】