中日アレックス・ゲレーロ内野手(30)にメスが入った。11日の敵地ヤクルト戦は雨天中止。神宮室内練習場でのフリー打撃中、得点圏打率1割4分3厘の3番打者は、土井正博打撃コーチ(73)からフォームの問題を指摘された。

 ゲレーロが打たないと始まらない。絶好調の1番大島の出塁率、5割1分2厘が生かされていない。「貢献できていない自覚はある。沖縄では調子がよかったけど、相手は研究している。自分も対応しないといけない。打撃のコーディネートができていない」と現状を認めた。

 北谷キャンプ中は「後ろに体重を9割残す。軸足に残した方がボールに力が伝わる」とこだわりを説いていた。実際、シーズンが始まると、軸足のかかとが浮いて前に出ていっていた。土井コーチは「打ちたい、打ちたいの気持ちが強すぎる」と分析する。

 1勝6敗2分けと低空飛行のチームには恵みの雨。練習を終えたゲレーロは「この中止はプラスだ。リラックスできた。コーチにフォームが変わっていると言われたよ。ビデオを見て、打っていたときの感じを思い出そうと思う」と笑顔で引き揚げた。

 歴代12位の通算1400打点を誇る土井コーチは最後に付け加えた。「リラックスすることだよ」。ゲレーロだけに向けた言葉ではない。チームの得点圏打率もたった1割6分。ラッキーな2連休を生かし、開き直ることこそが特効薬なのかもしれない。【柏原誠】