球界一の選手層を誇るホークス投手陣に、またも衝撃が走った。左肘の張りで登板を1週回避した和田に続き、今度はWBCにも出場した武田が右肩の違和感で戦線離脱。14日、登録を抹消され、福岡県内の病院で検査の結果、右肩の炎症と診断された。

 武田は12日の日本ハム戦で5回2/3、4失点で降板。「WBCの頃からおかしかった」といい「やりながら状態が戻ればいいと思っていたが」と明かした。滑りやすいWBC球に対応しようと、フォームを崩した模様。今後はリハビリ組に合流する。

 工藤監督は「(WBCの)影響は多少ある。しっかり治して早く復帰してほしい」と話し「チームにとっては痛い。先発の一角がね」と顔をしかめた。代役は大隣となる見込みだ。

 この日の試合でも、投手陣の負の連鎖は止まらなかった。和田の離脱によって中5日で先発した中田が5回5失点。さらにセットアッパーのスアレスも手術を受けていたことが判明し、今季絶望となった。

 打線もオリックス金子に2安打に抑えられ、今季初の完封負けを喫した。チームは仙台、所沢、札幌と11泊12日の遠征を終え、久々の本拠地。疲労を軽減するため通常の羽田経由ではなく、正午前発の直行便にして試合に挑んだが、打撃練習の時間が減ったことが裏目に出た。指揮官は「打線が今、活発に打てていない。(先発が)5失点となると難しい」と嘆いた。

 今季初の3連敗で、ついに昨年4月11日以来となる借金生活に突入。まだ序盤とはいえ、自慢の戦力を誇るホークスがまさかの異常事態だ。

【福岡吉央】